SITE MÉTÉORIQUE

隕石の堆積場

歯科医のプロフィール

いつもの歯科医院に行くと、担当の先生が変わっていた。初めて見る歯科医は、還暦手前、白髪交じりで、ひどく痩せていた。顔には深い皺が刻まれて、年輪を感じさせる容貌ながら、どことなく頼り甲斐のない感じがした。 歯のチェックを一通り終えて、歯科医は…

エアコンの中の小鳥

朝起きると、リビングのエアコンが作動したままだった。おかしいなと思ってリモコンを探し、スイッチを切るけれど反応がない。リモコンの表示面が誤作動して数字の8が並んでいる。部屋の片隅を見上げると、エアコンのカバーが外れ、片側が引っかかって斜め…

寄生する社会

アスリートは、別に「社会の役」に立っているわけではないのに、なぜこんなにも祭り上げるんだろう。役に立っているかどうかで選別するのが大好きなこの世の中で、いつも不思議で仕方ない。アスリートが自分のために肉体を鍛えて、自分のためにライバルと切…

地球視点から太陽系視点へ

ヘリオセントリック占星術を知ってから、すっかり虜になっている。ヘリオセントリックは、太陽を中心に据えてホロスコープを描く占星術で、これからのパラダイム変化、いわばアセンションといったものに時を合わせて生み出された新しい占星術だと感じてる。…

役に立たない生き方

子供の頃ピアノを習っていて、レッスンの前には「よろしくおねがいします」終わったら「ありがとうございました」と言いなさいと、母に口酸っぱく言われた。私は言われたとおりにしていた。それが当たり前だし、社会的に正しいことなのもわかった。だけど、…

漢字ドリル

ノートを広げて、漢字のドリルみたいな問題を解いている。「椎間板」という問題があり、椎間…まで書いて、次が版だか盤だか板だか一瞬わからずにペンを止めた。そこへ父がやってきて、ふんと鼻で笑い、そんな問題もわからないで将来何になるつもりだ、よもや…

私を見つめている私

不安にもなり 心乱れるけれど ふとした瞬間にいま 私はしあわせだ ってしみじみと味わうことがある 色んな思いが過っても 眠れなくて考え過ぎてもそれをやさしく見ているまなざしと ひとつになれていると 感じられる時がある どんなに揺らいでもいい しなや…

黄色い水玉模様の水晶

大切にしている水晶玉がある。手のひらに収まるくらいの大きさで、ほぼ透明なクリスタルだけれど、ところどころ黄色い水玉模様のようになっていて、シトリンが混じっているようだなと思った。内部には白く濁ったインクルージョンがたくさんあり、不透明な部…

ベーシックインカムについて思うこと

ペーシックインカムについていろいろな意見を聞くけれど、感覚的に、世界はこれを取り入れていく方向に動きそうな気配がする。過度な競争から逃れ、本来の人間らしく、のびのびと生きるために、新しい地平線が開けているような感覚があった。大した知識もな…

万国旗のような洗濯物

真っ暗な闇の中に立ち尽くしている。重く、粘り気のある闇だった。自宅の前の道路にいるようだ。ようやく闇の中にぼんやりと見慣れた壁と窓、屋根を見上げることができた。私はこの世界に存在することを心底嫌がっている。もう嫌だ、どこか別の世界へ旅立ち…

呼吸

細胞のすべて 原子のすべてが 身体のなかから光に溶け出して光と共振して 宇宙のすべての原子と共鳴して 私が 宇宙のすべてになる私と私でないものの境界が溶けていく 呼吸をするたび宇宙が膨らんで しぼんで宇宙が膨らんでしぼむたびに 私が膨らんでまたし…

遺失物

苦しみの連鎖だけが 人生だったように思えてもその過去の延長上に 今があるのではない 苦しみは人から植え付けられたもので 私のものじゃない地球上に漂う誰かの落とし物 遺失物を生きてきた 幾つかの明るく美しい思い出を除いては他人の持ち物 他人の人生を…

逃げ出したいと思ってしまうときの私へ

死ななくていいんだよ そのままでいていいんだから できないままで うごけないままでいいよ息をしてるだけでいい 死んじゃいたいと思うことも 責めなくていいんだよいけないことなんて何もない 人と比べてしまってもいい 苦しんでもいい 愚かでもいい変われ…

自分を受け容れる

自分を受け容れるとは理想に届かない自分の現状をあきらめ その醜態を直視しろということだと感じていた 情けない自分を受け容れて 身の程を知り高望みを捨てなさいという意味だと感じていただから 自分を受け容れるということがわからなかった受け容れまし…

自分を愛することの誤解

自分を愛するということを 誤解していた愛するということは 厳しくすることだと 厳しく叱責し 尻を叩き 理想という枠に当てはめてこうと決めた路線から外れないように監視し努力を強要し 上を目指させて 人と比較してより良くあろうとさせるそれが愛だと思っ…

無に充ちる

すでに卒業したはずの高校に、また通っている。カレンダーを見ると11月で、まだ卒業には少しある。あと何日我慢すればここから自由になるだろうかと、数えることだけが生きがいとなっている。この状態を、終わりにできるのだと突然気づく。 この現実は自分…

刑務所のエレベーター

大学の建物の中、エレベーターに乗り込んだ。私は友人Aと一緒だった。他愛もないお喋りをしながら二人でエレベーターに乗り込むと、もう重量オーバー寸前だった。すでに乗っていた学生たちの中に、見知った顔を見つける。元アイドルグループのKに似たその…

ビッグクランチ

宇宙は刻々と広がり続けていて どんな終焉を迎えるのかという疑問には 大まかに2つの説があるそう 拡散されて 限りなく薄まり 限りなく無に近づいていったきりになるより膨張し収縮しを繰り返し 宇宙が呼吸するという方が 直感的に真実に近い気がするただな…

話し下手

言葉数が多くなり 複雑になって ひとつずつの価値が薄れる朴直として 少ない言葉で 上手でなくても心を乗せて発することができれば それだけで伝わろうと伝わるまいと関係ない自分がどんな存在でありたいかの表明であればいい

永遠の成長

経済成長って一体何だろう好景気になれば 給料も上がるけど物価も上がるだから豊かになったつもりでも それほどたくさん買えるようになるわけでもない不景気になれば 給料も下がるけど物価も下がるだから貧しくなった気がしても それほどモノが買えなくなる…

怠け者?

パンダはもともと雑食だったけれど、他の動物との生存競争を避け、山奥に逃げ込んで、そこにたくさん生えている竹を食べて生きるように進化したのだそう。無駄な争いを自ら捨てて、効率は悪いけれど大量に笹を食べる生き方を選んだことで、あんなにのんびり…

憂鬱という一人遊び

憂鬱な気持ちになるのは弱さなんだとようやくわかってきた負けてるんだ自分を一緒になって叩く そして叩く自分から逃げる だからもっと憂鬱になる 自分の味方になれなかったときは それがどうしてもわからなかった憂鬱さに襲われて 自分では何も変えられない…

空気を読まない

新しいドラマを見始めようと思っていたら、ちょうどそのドラマの宣伝番組をやっていた。主演の俳優Jが、同年代の若い脇役たちを四人従えて、その中心に立って挨拶していた。 Jはその役柄に関して熱く語り、そこから人生論や哲学的な内容にまで発展していっ…

マグマと溶けあう

宇宙の果てから とてもソフトな雷が落ちるピンクゴールドの色をした柔らかな光の束が 頭頂へと降りてくる とてもとても細い 糸のような光が無数に重なり合い 一つの束となる光の細い一本一本が 頭頂の扉を優しくくすぐり光は身体のなかに招き入れられるピン…

努力を棄てる

競争する 戦って勝つ 自分に勝つ 自分の何と何を戦わせるの 弱さと強さ?自分をどうしてふたつに分割しなければならないの? ものさしが崩壊したら 勝つことも負けることもイコールになる競争すること自体ナンセンスになるそういう世界を希求する 努力をしな…

満ちる過程で

アクセルをいくら踏んでも駆動機関に伝わらないアクセルを踏んで同時にブレーキも踏んでしまう アクセルを踏むことさえできないほどエネルギーの落ちているときより本当に苦しいのはそういうとき それは以前より回復してエネルギーが満ちてきている証拠でも…

玉虫色の靴

専門学校のようなところに通いはじめ、初日に緊張しながら学校へ向かう。渋谷と恵比寿の間に学校はあるはずだった。初めて通る大きな交差点を抜け、太い歩道を行き交う人々の中に紛れる。学校の建物の中、大きなトイレのような場所にいる。プールの更衣室の…

世界経済の終焉と輪廻

近い将来、世界の経済のシステムが大きく変わるのではないかという気がしている。根拠をうまく説明できないし、それほどの知識もないのだけど、いろいろ調べるとますますそんな気がしてくる。今のような、株式や為替の実態を伴わないマネーゲームのような部…

ピルグリム・ブラザーズ

玄関のドアを開けると、見慣れない三人組が立っていた。二十歳くらいの若い男性二人と女性一人。彼らは皆、ちょっと不思議な格好をしていた。薄汚い感じの古着を重ね着し、穴の空いたジーンズをはき、顎くらいまでの長さのドレッドヘア風の髪型、そして首に…

できることとできないこと

できないことを できるようになりたくて仕方なかったできないことばかりに心を傾けて 劣等感を自ら刺激してできるようになるための努力をしたかったけれど ろくな努力ができなかった余計に自信をなくしていった 努力ができないことも「できないこと」のひと…