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隕石の堆積場

同類意識

プレゼントをもらうのは誰しも嬉しいもの。だけど必要ないもの、むしろ嫌いなものをもらったら──「まとも」な人なら、それが苦手だなどと間違っても口にせず、ありがとう!これが欲しかったの!などと積極的に嘘さえつくかもしれない。私も、そのくらいのこ…

永遠の命

『還魂』 Netflixにて視聴。 魂が自分か、肉体が自分か。自分の魂が誰かの肉体に入り、誰かの魂が自分の体に入ったら、どちらが本当の自分なの? 意識は別人の体の方にあり、血や遺伝子は元の体の方に残っているわけで。 血による生体認証のシーン。一族に代…

羨ましがられる条件

近くに住んでいるけれど疎遠になって久しい幼馴染が、私のことを「羨ましい」と語っていたと、人伝に聞いた。私が働きもせず、家にいて悠々自適の生活をしているから、みたい。すごく単純なことなのに、不意に盲点を突かれたような衝撃を感じた。 気力体力と…

『うさぎとかめ』の別解釈

うさぎはいつもスタートダッシュは得意大抵のことはうまくこなせる 途中であれっ?と考えるわたしはなぜ競走をしているのかななんのために勝負をしているのかなかめに勝ったらそれでどうなるというの?こんな勝負に意味なんかあるの?うさぎは走ることの意味…

向上心を捨てる

人が 生まれながらに愛そのものであるのと同じように向上心や何かを達成したいという願いを持たない人は いないんだと思うだから無理矢理に向上しよう達成しようと 必死になる必要はない 足りないところにばかり注目し自分を責め 虐げることに常に意識が行っ…

妖怪人間

高校のとき、ちょっと変わった男子がクラスにいた。当時はそうは思っていなかったけれど、今思えば、トランスジェンダーっぽい感じ。男子にも女子にも誰彼ともなく話しかけ、どちらにも同性に接するように接していた。 圧倒的な圧で迫ってきて、弾丸のシャワ…

一粒の葡萄の瞑想

体の中心から 光が降りていくどんどん どんどん降りて 地球の中心まで達するマグマに熱せられた光が また上昇してくる私の中心へと 美しく赤みを帯びた光が還流する 体の中心から 光が昇っていくどんどん どんどん昇って 宇宙の中心まで達する星々に彩られた…

ギュッとしてくれる椅子

『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』 Netflixにて視聴。 「上から読んでも下から読んでもウ・ヨンウ。キツツキ・トマト・スイス・子猫・南…」自己紹介の際に必ずこの定型句をぶっ込んできては相手を凍りつかせる彼女は、韓国初の自閉症弁護士。あらゆる法律を一言…

観察する私

昨年末頃から調子が悪くなり、年頭から一ヶ月ほど、精神科病棟に入院した。今回のうつ状態は人生で一番ひどかったかもしれない。 入院中、父の容態が悪化し、誤嚥性肺炎で亡くなった。葬儀にも出席しなかった。外出許可が取れないわけではなく、無理して頑張…

普通

他人の領域に入り込んできて、親切を笠に着て、自分の良かれと思うやり方をゴリ押ししてくる人がとても苦手だ。他人なら適当に距離を取るけれど、親戚とか突き放せない相手では辛くなる。更に、相手はどこまでも親切でしているつもりなので、拒絶の仕方では…

いちばんきらいな歌

『ダニー・ボーイ』 アイルランドの民謡歌詞の意味も全くわからなかった幼いときから聴くと胸が張り裂けそうになるバグパイプの音色もそうケルト音楽もなぜこんなに苦手に感じるのかかなしくてかなしくて息もできなくなるアイルランドで生きた前世でもあるの…

まぶしすぎるから

未来が真っ暗だから怖いんじゃない未来がまぶしすぎて目が眩んでいるだけ 私は「光」を怖がってきたんだ 光が全てを溶かしてしまい何も見えなくても歓びだけをあらかじめ味わっていればそれでいい

蝶ネクタイを切る

木曜日の時間割を見ると、一時限目が社会科関連の授業、歴史でも公民でも倫理でもなく、見たことのない科目だった。二時限からは何をやるのかさっぱりわからない科目名がずらりと書かれている。 朝起きて、かばんに何を詰めていったらいいか考えてしまう。ま…

作品レビュー

かつて書いた『無彩色の寓話』という短い小説もどきの文章が、雑誌に掲載されることになる。本当に載っているのか?と半信半疑でページをめくると、いくつかの作品に混じって本当に掲載されていた。くすぐったいような、華麗なマジックに騙されているかのよ…

鈍感になる

繊細なのが好きだったから鈍感な人が大嫌いだったから自分が鈍感な人にはなれなかった繊細なままでいたかった 変わりたくなかった 繊細すぎて生きるのが苦しくて 死んでしまいたいくらいならキャラ変すればいいだけだった 鈍感な自分を認めて受け入れるかな…

自分を苦しめる理由

自分に 苦しめ苦しめもっと苦しむべきだって思ってたできの悪いお前なんかもっと苦しまなくてはだめなんだってそう言っていたのは 他の誰でもなく 私だ醜いお前なんか できの悪いお前なんかそのままでは価値がないと 料理ができなくても きれいに着飾れなく…

エラー

鏡を見るのが怖かったのは自分が内側で認識していることと外側の世界の現実が一致しないことを知らしめられるからそして内側の認識のほうが間違っていると信じてしまうから写っているもの見えているもののほうがエラーだとは思いもしないで 真実は外側の世界…

手のひらに隠した貝殻

彼は、とても女性的な男性だった。見た目も、心の中身も、誰よりも繊細で、艷やかな絹のように傷つきやすかった。彼自身、それをコンプレックスに感じている。彼はそれを語ったわけではなかったけれど、私には手に取るように理解できた。気づいているだろう…

どうにでもなれ

人生はロールプレイングゲーム自分がその主人公ゲームのルールは主人公にも変えられない大まかな筋書きも変えられない どうにでもなれどう転んでも どうにかなるどう転ぶかを楽しんで観ている眼差しを持つ

宇宙のかけら

私は 社会に生きたくはない世界に生きたい宇宙に生きたい これが私のいつも戻る場所でいつも再確認すること宇宙のひとかけらであることをいつも忘れずにいたい 社会にどう適応するかなんていのちから見るならば なんてちっぽけで 近視眼的なこと 長い迷路に…

夾竹桃

緩いカーブの坂道を下りながら、家へと歩く。中学校の裏手の、よく知る坂道だけれど、あたりは薄暗く、鉛のような灰色の重たい粒子が軋み合っている。道路脇の幼稚園の敷地から、はみ出た木々が侵食している。立派な枝振りで、一枚ずつの葉が異常に大きい。…

こころとからだへの信頼

体の声を聞きなさい ってよく言うけれど 体がうまく働いているときは多少は聞いていたかもしれないうまく働いているときだけは優しくしていた うまく行かないときは鞭を打つなぜちゃんと働かないんだろうと不安になってなんとかして働くように仕向けようと躍…

ドリアンのような臭気

『毒戦 BELIEVER』 2018年の韓国映画を観た。 パク・チャヌク映画の脚本家だって。たしかに、華美で過剰でグロテスクで、どこかキュビズムの絵画を思わせるようなテイストが共通している。ドライでザラリとした質感のノワールじゃなく、ジトッとした情のから…

嫌なことはしない

嫌なことはしない 気の向かないときはしない何の我慢もせず 浅はかな配慮もしない 何かをしたいような気がしても いざ取り掛かるには抵抗が強すぎるだとしたら無理に足掻かずに手放してしまう 「やらずに後悔するよりやって後悔したほうがいい」手垢のついた…

夢なんてない方がいい

夢なんてない方がいい叶うと心から信じられるならばそれを夢見る必要はなくそれはすでに夢ではないのだし 夢が何もなければそれが叶わないという苦しみもない何の夢もないことがいちばん素晴らしい 夢や希望といった言葉に膠のようについて離れない偽善と嘘…

頑張らないことを頑張る

頑張らないことを頑張ってきたできないことや頑張れなかったことを諦めるということを学んできた手放すということを学んできた逃げ出してしまうということから逃げ出さなかった 頑張ることを生きる目的として頑張ったことで自分を認めたい人々と私自身を比較…

青い悲しみの気配

どこか東欧の古い街並みにいる。近未来的な、どこまでも冷ややかで無機質な建造物に混じり、数百年の息吹を感じさせる古い建物が林立している。秩序の消えたその街で、オリンピックのような大規模な競技大会が催される。 私は、想いを寄せる男性と一緒に観戦…

命のための祈り

『食堂かたつむり』 小川糸 著 読了した。 (……内容に踏み込んでいる箇所があるためご注意を) 食べるということは生きるということ。自分以外の命をいただくことによって、私達は生かされている。命というものの持つ価値、生きることへの讃歌。この物語は最…

聖域を守る

心に健全な壁を作っている人ほど壁がなく心を開け広げているように見えるのでは?本当は逆なんだ私みたいに 人と接すると花壇に土足で踏み込まれるように感じる人ほど健全な壁を持って自分をきちんと守れていないんだ 人との間に壁を作るのは良くないことだ …

淡い水色のシャツ

CDのジャケットは、黒いキャンバスの上、赤や黄色や、蛍光ピンクの絵の具が舞い踊る絵画。自我を廃して、神の意志の通り道となり、色彩を鏤めたオートマティック・ペインティングのようなものだった。 ケースからCDを取り出し、恐る恐る再生する。音声はくぐ…