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あなたのことを100万年前から知っている

ぬいぐるみの夢を見た件で思い起こしたのだけれど、ぬいぐるみを作るのって凄くエネルギーが要る。
とくに “目” をつける時。ただの黒いボタンが目となる時、ほんの1ミリのズレでもまるで表情が変わってしまい、全てが台無しになるという緊張感ももちろんあるけれど、それ以上の何かがあると感じた。
自分の魂を分け与えるかのようにこちらのエネルギーを奪われて、目を取り付けた日は他の何もできないほど疲労困憊した。まさにそれによってぬいぐるみに魂が宿り、自分の分身のようなものとなる。“目” は魂の窓と言うけれど、本当だとその時あらためて思った。


目の中に輝く “光” で、魂の深い繋がりを感じたことがある。今までの人生で3人だけ。そのうち1人は猫のシルバーくん。
シルくんはブリーダーさんのお宅で初めて会った瞬間、瞳の光がキラっと輝いたように見えた。そしてその光をもう100万年も前から知っていた、と感じた。感じたと言うよりそう「わかって」いたという方が正しいかもしれない。
シルくんには兄弟が3匹いたけれど、他の子とは明らかに違って見えたので、初対面でも見間違うことはあり得なかった。他の3匹はどれが誰だかわからなかったのに。そして当然のようにシルくんがうちに来ることとなった。


犬のネルちゃんの方は、初めて会ったときに好印象はあったものの、シルくんのときのような衝撃に近いものは感じなかった。ネルちゃんは他の子がぐったりと寝そべっている中でひとりだけ、おもちゃを咥えて元気に振り回していたっけ。
きっと、次に会うときには、瞳を見て思うのだろう。この子のことは100万年も前から知っている、と。


生命というものは肉体に宿るのではなく、その光に宿る。光そのもの。
肉体も精神も、全てその光のなかにあるんだろう。