2021-02-02 旧い試験紙 ポエトリー 水辺を横切る翼の影湧き出でる形有る生命を弔っていく涼み行く魂のリファレンスこの世界に色を添える 水のなかに揺れ続ける想いはどこまでも薄められた結果最新機器により検出不能どこまでも拡められた結果色は色を見失った 旧い試験紙が示す永遠より巨きな真実がかろうじて生命の在処を指している紙ひとえの重み 誰かの嗤い声が永遠すら覆い隠してもこの恐怖がどれだけ癒されなくとも誰にも聴こえない囁きを聴く空耳でも構わない 蒼い宇宙が私を呼ぶ私のなかの空拍が鳴る