SITE MÉTÉORIQUE

Dépôt de Météorites

2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧

痙攣

ベッドに眠る私は身体が意のままにならず、痙攣のように震えたり、ビクッとしたり、海老反りになったり、他人に操作されているかのように動いてしまう。それが何故か決して不快ではなく、むしろその動きに身を委ねることが徐々に心地よくなってくる。誰かが…

猫になりたい

長く駐車場だった隣の空き地に昨年新築のお家が建ち、新しい方が引っ越してきた。表札のところに猫の飛び出しに注意というステッカーがあったので、猫を飼っているんだなと思っていたら、以前一度だけ、うちの庭から見える北側の小窓に猫がちょこんと座って…

未来の記憶

幼い頃に、母の職場に連れられて行ったことがあった。母は中学の教師だったので、あれは休みの日の夕方だったと記憶しているのだけれど、ガランとした人の少ない校舎の中で中学生の女の子たちが数人寄ってきて、五歳くらいの私を見て可愛いー!と騒いでいた…

一番身近な麻薬

同性婚とか事実婚とかを擁護する人たちと嫌悪する人たちさあ議論しましょう難しく考えすぎてない?権利を認めて欲しい人と認めたくない人認めたくないと言っている側に問題があるだけなのでは? 認めるなと言っている人たちはすべて当事者ではないから当事者…

外出着

誰かに話したことが自分の意図したとおりに伝わらないそういう経験がとても多かった単に話し言葉が下手なのか相手に合わせて語り方を調節することが本当に苦手だからか 完全に相手の都合のいいように曲解されることもあるそれでいて「わかる〜!」と同意され…

名前という仮面

私の名前の漢字には、父の名前と同じ字が一字入っていて、安易に父と同じ漢字を使ったことがずっと気に食わなかった。名前の音としての響きは気に入っている。けれど文字の視覚的な印象がどうしても嫌で、通称として他の字を使おうかと考えたりしたこともあ…

父のなかの少年

父は多分、強迫性障害を患っていたのではないかという気がする。もちろん本人に病識はなかったし、それに苦しんでいる様子でもなかったけれど、行動はまさに強迫的だった。 戸締まりをしたら何度も確認を繰り返すのが常で、指差し確認を大げさにするのが日課…