SITE MÉTÉORIQUE

Dépôt de Météorites

2024-01-01から1年間の記事一覧

弱さの武装解除

体力がない人は「体力をつけたくて」苦しんでいるのじゃないそのままの自分を受け容れられなくて苦しんでいる弱い人は 強くなりたいんじゃない弱いままの自分を認めたいだけでも「周囲が認めてくれたら私も私を認められるのに」では永遠に無理周囲がどうかは…

汚れた脚

夜の国道X号線を、東に向かって歩いている。アスファルトの上を裸足で、膝丈のコットンのスカートを履いている。膝から下は剥き出しで、黒ずんで薄汚れている。コットンのスカートには何か柄が描かれていたけれど、意識が飽和していたせいかどんな色柄だっ…

茶番劇の達人たち

多くの人はサプライズが大好きで、フラッシュモブのようなゲリラパフォーマンスまで流行したりする。バラの花弁を敷き詰めて蝋燭灯してプロポーズだとか、そこまで小っ恥ずかしいことでなくても、レストランで誕生日の人がいると明かりを消してケーキの蝋燭…

アスパーガールと摂食障害

アスパーガールはかなりの割合で摂食障害を経験するらしい。男性のASDは多くが電車だとか戦闘機だとか歴史だとかに寝食を忘れて没頭したりするのが多いのに対し、女性のASDは自分の体型に尋常でないほどのこだわりを持ったりする。それはまさに自分自身がそ…

よく見えるのが恐ろしい

感覚過敏などについては人によって現れ方が千差万別で、あまりにも違うために人の話を聞いても共感できるものではないのだけれど、それに対して困っていたり逃げ回っている様子は共通している点が多くて、同じような人がいると思うと心強かったりする。女性…

自分の主治医になる

かつては抗不安薬ソラナックス(アルプラゾラム)を毎日定期的に飲むように処方されていた。20年以上前はそれが医療の常識だった。いまでは依存性があるということで、頓服で症状を抑える目的でしか飲んではいけないことになっている。それが今の医療の常識…

ズル休み上等

子供の頃はよく体調を崩して、一度高熱が出るとなかなか平熱まで下がらず、37度台が一週間くらい続いた。久しぶりに登校すると、親しくしている子はいつもどおり迎えてくれたけれど、他のクラスメイトから聞かされる。ズル休みじゃないの?一週間も熱が出る…

推しを消費する

「推し活」という言い方がどうにも嫌いで仕方ない。婚活・ポイ活・コスパ・タイパなどと同じ穴の狢感。推すという活動で自分に何の利をもたらすかが最重要な価値であることを物語っているような気がする。推し活してる自分がキラキラ充実してて大好きなの感…

過剰適応クリーチャー

衣食住に関心がない。アスパーガールでは多いようだけれど、人によってはファッションには関心がある、インテリアは大好きなど個人差も大きくて、人と照らし合わせることにあまり意味はないかもしれない。関心があるということと、こだわりがあるということ…

夢遊病シェルター

私が一人で歩いている様子を見た友達に、夢遊病のようだとよく言われた。ぼんやりとして心ここに在らずといった風に見えるようだ。確かに、外出先でも一人の時は外界との接続スイッチを切っている。スイッチを切ると、他の人は世界にいないと同然になり、外…

慣れという暴力

魔法の言葉 慣れどんなことでもそのうちに慣れるからやっているうちに慣れてくるからそう言われて本当に慣れたことなんて一度でもあったかな 悪魔の言葉 慣れいとも簡単にその一言で処理しようとするきついトレーニングも苦手なやり方もそのうち慣れてくるま…

放っとけ

休むことを頑張りましょう頑張ることは欲張ることストイックは不安の裏返し方向性も手放してしまいましょうそうして墜落することが自然の摂理なら枯れることも乾くことも雨に打たれることも芽吹くこともぜんぶ自然の摂理放っておきましょう本気で全力で放っ…

メタ思考疲労

「メタ思考」ってなんか嫌いな響き。ルービックキューブを見る角度で白だの赤だの青だの意見が分かれても、メタ思考する人にはそれが6色の立方体だとわかるわけでしょ。自分の視点と違うものやその可能性を常に視野に入れていなさいというわけでしょ。何な…

文字どおりの世界

柿の木を見ていなさいと言い付かって、泥棒がやってきて盗んでいきました、それをずっと見ていましたと答える。そういうのがとんち話かなんかであった気がする。流石に見ていなさいというのが監視しなさいという意味だというのはわかる。でも考えてみると、…

逆さまのノブレス・オブリージュ

『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』 2018年韓国のドラマ。久しぶりに心が痛くなった。評判が高いのは知っていたのにようやく今になって観た。人間がいっぱい登場する群像劇タイプのものは若い頃はあまり好みじゃないと思っていたのに、韓国ドラマで…

左利きの名残

自閉スペクトラムの人は左利きが平均よりも圧倒的に多く、人差し指より薬指が長い(テストステロンの影響)人が多いんだって。ほんとかよ?当たってるじゃん。物心ついたときは左利きだったらしい。同居していた父方の祖母がそれを忌み、無理やり右利きに変…

毒入りの櫛

同じ本をひたすら繰り返し読む子供だった。何度も何度も同じ本の同じ箇所ばかり繰り返していた。その箇所には何らかの形で癒やしが詰まっていた。スイッチを押すと同じ音が鳴り、その音にうっとりとする。ベルを鳴らすとご飯が出てくると知っている猫みたい…

引きこもり絶対ジャスティス

引きこもってしまう人には何らかの心の病が隠されているのだろうと思う。診断を受けに病院に行くことでさえできない状態だったということ。あるいは医療に対して否定的な捉え方をしている、またはせざるを得なくなったということ。病名を得たからと言ってな…

ダウナーマジック

彼にトランプのカードを選ばせた。彼は黒(スペード?)のキング、私は赤(ハート?)のクイーン。二枚のカードを重ねて上下を入れ替え、彼にカードを引かせる。自分のカードを選べば勝ちだ。私は、カードの上下を入れ替えているふりをするだけで実際には入…

不自由に生きる自由

高級マンションに住んでるとか、ハイスペックの旦那さんや恋人がいるとか、いい車に乗ってるとか、たくさん海外旅行するとか、そういう人と自分を比較して勝手に卑屈になったり嫉妬したりするのは、それらに「価値がある」という思い込み以外の何物でもない…

アイコンタクトを嫌悪する脳

一般の人がアイコンタクトを取ったときに活性化される脳の部分が、自閉症の人は正反対で、視線をそらしたときに活性化するそうだ。逆に一般の人が目をそらされたときに活性化する部分が、自閉症の人は目を合わせたときに活性化するそう。〜『自閉症の脳を読…

免罪符でひとからげ

自閉スペクトラム症であるかどうかの診断を受けることに意義があるのか。医師のお墨付きを得てそれで何か変わるのか?判子が押してあるかどうかだけの違いじゃないのか? 福祉の面でどうしても手帳を取りたいということ以外、薬物による治療方法もないのだし…

共感への復讐心

自分の書いてきた文章も、他の人から見たら価値を感じてもらえない、読む気にならないつまらないものかもしれないけれど、私自身にとってはとても大切なものだし、価値のあるものだということは間違いがない。理解されなくても構わない。それは「わたしの世…

つまらないものを愛する

つまらない映画を見たあと、金と時間を返せ〜!とか言ってる人を見て、確かにそうだな、無駄だったよな…と思っていた。自分自身も若い頃、つまらないものを見せられて非常に不快という気分に、よくなっていた。つまらない会話にうんざりだと感じたり。(それ…

感情的時差ボケ

思いもよらなかった事が起こると混乱して何も言えなくなるという件で、中学の時のことをひとつ、よく覚えている。 私は診断で引っかかって医療施設に詳しい検査を受けに行くことになり、その日は早引きした。検査がどれくらいかかるか分からなかったので、早…

自動的な擬態

ASDの男性対女性比率は4対1だというデータがなんとなく独り歩きしているようだけれど、女性特有の特徴は男性のものとは少し異なっているということが、医療従事者にすらよく知られていないというだけなんじゃないかな?と感じる。 女性は、擬態が得意で見…

女性の自閉スペクトラムを知る

まだ十代の頃、母と母の友人と一緒に立ち寄った店で、真っ白なワンピースを勧められて試着した。季節は夏で、私はフレンチスリーブのTシャツを着ていた。かなり汗ばんでいたので、白いノースリーブのワンピースに汗染みをつけてしまったらいけないと思い、着…

天国を生きる

韓国ドラマ『天国の階段』再見。これが初めて観た韓国のドラマで、その後の沼のきっかけとなった。 交通事故に記憶喪失に不治の病のクサいストーリーだと言ってバカにする人たちとはお友達になりたくない。そういう舞台装置はジェットコースターに必要な落差…

銀色のうさぎ

子うさぎを飼っている。白く艶がありシルバーグレイがかって見える毛色。とてもおとなしく、純粋で一片の穢れもないことは瞳を見ればわかる。私はうさぎを連れてブリーダーの家へ行き、一緒に生まれたきょうだい達に会わせようとする。きょうだいは3匹いて…

無神経な人

精力のすべてを傾けて、普通の人の普通の言動を模倣することに努めていた子供時代。些細ないじめにあった体験があり、深刻なものではないけれど、周囲に無視されたり酷い言葉が書かれた紙が下駄箱に入っていたりした。何でも思ったことをズバズバ言っちゃう…