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下心

アフィリエイトだとか広告収入を得るため、とにかくアクセスを集めたい。いいねとかスターとかスキとかが欲しいから、自分の記事に呼び込む目的で、手当たり次第に足跡を残していく。
これらがブログやSNSを駄目にしていると思う。(使い方によっては)目的を歪めるようなシステムが持ち込まれ、皆がそれに帰依してしまっている。

昔の個人サイト隆盛のときにも、自分のサイトを見てもらいたいから、その下心で他のサイトと交流するという人はいたと思うけれど、今のように大っぴらではなかった。もう少し純粋に相手のサイトを内容が好ましいと思うかどうかで判断していたような感触がある。

もちろん今も、内容に共鳴して本物の交流が芽生えることはあるし、それは喜ばしいことだけれど、反面であまりに気軽に足跡を残すことができ、しさえすれば相手が見に来てくれるから、それだけを目的にしている人のほうがむしろ多いのかもしれないと、穿った見方をしてしまう。内容に共感できるかどうかなどとうでもよく、ろくに読んでもいないんじゃないかと。最近、別のプラットフォームを使い始めて、特にそう感じた。

友達は多いほうがいいというようなおかしな共通認識が幼い頃から刷り込まれ、腐敗の根源にあるのかも。私もあなたを評価してあげる、代わりにあなたも私を評価してよね。これは利害関係でしか無い。多くの人が群れようとするのは、共にある人の数がそのまま自分の評価の高さと認識してしまうような単純な誤りが社会に蔓延しているから、という部分も大きいのか。

ネットに匿名性が薄れたことも、かなり影響しているのかな。社会のなかで抱く自意識から離れて、どう見られても構わない!と、隠し持った本心を暴露できる。そういった匿名性の持つ良い一面が失われつつある。匿名であっても、他者の評価を恐れ、常にどう思われるかを気にしてしまう。

アクセスの数、肯定の数だけを集めることがひとつの価値となってしまい、爆発的に記事の数は増えた。大切なものは埋もれてしまい、本当にたどり着きたい場所へたどり着くのをただ邪魔しているかのようで。