厳然として立ちはだかる現実
目に見えるものだけで構成される世界が
内的世界より 溢れる思いより 衝動より 直感より
私を形作るなにものよりも
遥かに強靭だった
自然の猛威の前でいのちが全く無力なように
内側の世界は脆く儚かった
それが私がどこまでも苦しんだ原因
怯えて立ち尽くしたまま何もできずにいる
私を取り囲むこの現実のすべてが怖くて
自分の中に逃げ込むことしかできない
現実に内的世界を徹底的に潰される
信じたいもの信じてきたものが全てまやかしだったと引導を渡される
私の「価値」であり「真実」であるものを根こそぎ抹殺されると信じてきた
誰に強要されたわけでもなく
ただ自分の影に怯えて
あんなにも苦しんできたのかと思うと
何もかもが馬鹿馬鹿しくて哀しくて 笑うことも出来ない
それでも未だにすべてが怖くて仕方がないのだから
もっと馬鹿馬鹿しくてもう涙も流せない
そうするしかできないのならとことん逃げ込めばいい
自分の中にいれば安心できるのなら ずっと隠れていればいい
弱さと正面から向かい合って 受け入れてやる