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Dépôt de Météorites

2020-01-01から1年間の記事一覧

ベーシックインカムについて思うこと

ペーシックインカムについていろいろな意見を聞くけれど、感覚的に、世界はこれを取り入れていく方向に動きそうな気配がする。過度な競争から逃れ、本来の人間らしく、のびのびと生きるために、新しい地平線が開けているような感覚があった。大した知識もな…

万国旗のような洗濯物

真っ暗な闇の中に立ち尽くしている。重く、粘り気のある闇だった。自宅の前の道路にいるようだ。ようやく闇の中にぼんやりと見慣れた壁と窓、屋根を見上げることができた。私はこの世界に存在することを心底嫌がっている。もう嫌だ、どこか別の世界へ旅立ち…

呼吸

細胞のすべて 原子のすべてが 身体のなかから光に溶け出して光と共振して 宇宙のすべての原子と共鳴して 私が 宇宙のすべてになる私と私でないものの境界が溶けていく 呼吸をするたび宇宙が膨らんで しぼんで宇宙が膨らんでしぼむたびに 私が膨らんでまたし…

遺失物

苦しみの連鎖だけが 人生だったように思えてもその過去の延長上に 今があるのではない 苦しみは人から植え付けられたもので 私のものじゃない地球上に漂う誰かの落とし物 遺失物を生きてきた 幾つかの明るく美しい思い出を除いては他人の持ち物 他人の人生を…

逃げ出したいと思ってしまうときの私へ

死ななくていいんだよ そのままでいていいんだから できないままで うごけないままでいいよ息をしてるだけでいい 死んじゃいたいと思うことも 責めなくていいんだよいけないことなんて何もない 人と比べてしまってもいい 苦しんでもいい 愚かでもいい変われ…

自分を受け容れる

自分を受け容れるとは理想に届かない自分の現状をあきらめ その醜態を直視しろということだと感じていた 情けない自分を受け容れて 身の程を知り高望みを捨てなさいという意味だと感じていただから 自分を受け容れるということがわからなかった受け容れまし…

自分を愛することの誤解

自分を愛するということを 誤解していた愛するということは 厳しくすることだと 厳しく叱責し 尻を叩き 理想という枠に当てはめてこうと決めた路線から外れないように監視し努力を強要し 上を目指させて 人と比較してより良くあろうとさせるそれが愛だと思っ…

無に充ちる

すでに卒業したはずの高校に、また通っている。カレンダーを見ると11月で、まだ卒業には少しある。あと何日我慢すればここから自由になるだろうかと、数えることだけが生きがいとなっている。この状態を、終わりにできるのだと突然気づく。 この現実は自分…

刑務所のエレベーター

大学の建物の中、エレベーターに乗り込んだ。私は友人Aと一緒だった。他愛もないお喋りをしながら、混み合ったエレベーターに乗り込むと、重量オーバー寸前だった。すでに乗っていた学生たちの中に、見知った顔を見つける。元アイドルグループのKに似たそ…

ビッグクランチ

宇宙は刻々と広がり続けていて どんな終焉を迎えるのかという疑問には 大まかに2つの説があるそう 拡散されて 限りなく薄まり 限りなく無に近づいていったきりになるより膨張し収縮しを繰り返し 宇宙が呼吸するという方が 直感的に真実に近い気がするただな…

話し下手

言葉数が多くなり 複雑になって ひとつずつの価値が薄れる朴直として 少ない言葉で 上手でなくても心を乗せて発することができれば それだけで伝わろうと伝わるまいと関係ない自分がどんな存在でありたいかの表明であればいい

永遠の成長

経済成長って一体何だろう好景気になれば 給料も上がるけど物価も上がるだから豊かになったつもりでも それほどたくさん買えるようになるわけでもない不景気になれば 給料も下がるけど物価も下がるだから貧しくなった気がしても それほどモノが買えなくなる…

怠け者

パンダはもともと雑食だったけれど、他の動物との生存競争を避け、山奥に逃げ込んで、そこにたくさん生えている竹を食べて生きるように進化したのだそう。無駄な争いを自ら捨てて、効率は悪いけれど大量に笹を食べる生き方を選んだことで、あんなにのんびり…

憂鬱という一人遊び

憂鬱な気持ちになるのは弱さなんだとようやくわかってきた負けてるんだ自分を一緒になって叩く そして叩く自分から逃げる だからもっと憂鬱になる 自分の味方になれなかったときは それがどうしてもわからなかった憂鬱さに襲われて 自分では何も変えられない…

空気を読まない

新しいドラマを見始めようと思っていたら、ちょうどそのドラマの宣伝番組をやっていた。主演の俳優Jが、同年代の若い脇役たちを四人従えて、その中心に立って挨拶していた。 Jはその役柄に関して熱く語り、そこから人生論や哲学的な内容にまで発展していっ…

マグマと溶けあう

宇宙の果てから とてもソフトな雷が落ちるピンクゴールドの色をした柔らかな光の束が 頭頂へと降りてくる とてもとても細い 糸のような光が無数に重なり合い 一つの束となる光の細い一本一本が 頭頂の扉を優しくくすぐり光は身体のなかに招き入れられるピン…

努力を棄てる

競争する 戦って勝つ 自分に勝つ 自分の何と何を戦わせるの 弱さと強さ?自分をどうしてふたつに分割しなければならないの? ものさしが崩壊したら 勝つことも負けることもイコールになる競争すること自体ナンセンスになるそういう世界を希求する 努力をしな…

満ちる過程で

アクセルをいくら踏んでも駆動機関に伝わらないアクセルを踏んで同時にブレーキも踏んでしまう アクセルを踏むことさえできないほどエネルギーの落ちているときより本当に苦しいのはそういうとき それは以前より回復してエネルギーが満ちてきている証拠でも…

玉虫色の靴

専門学校のようなところに通いはじめ、初日に緊張しながら学校へ向かう。渋谷と恵比寿の間に学校はあるはずだった。初めて通る大きな交差点を抜け、太い歩道を行き交う人々の中に紛れる。学校の建物の中、大きなトイレのような場所にいる。プールの更衣室の…

世界経済の終焉と輪廻

近い将来、世界の経済のシステムが大きく変わるのではないかという気がする。根拠をうまく説明できないし、それほどの知識もないのだけど、いろいろ調べるとますますそんな気がしてくる。今のような、株式や為替の実態を伴わないマネーゲームのような部分は…

ピルグリム・ブラザーズ

玄関のドアを開けると、見慣れない三人組が立っていた。二十歳くらいの若い男性二人と女性一人。彼らは皆、ちょっと不思議な格好をしていた。薄汚い感じの古着を重ね着し、穴の空いたジーンズをはき、顎くらいまでの長さのドレッドヘア風の髪型、そして首に…

できることとできないこと

できないことを できるようになりたくて仕方なかったできないことばかりに心を傾けて 劣等感を自ら刺激してできるようになるための努力をしたかったけれど ろくな努力ができなかった余計に自信をなくしていった 努力ができないことも「できないこと」のひと…

新聞広告

夢の中の私には密かに片想いをしている人がいて、彼が離婚したという週刊誌の記事を、新聞の中に見つける。朝早く、一通り新聞には目を通したはずなのに、その時には見つけられなかった。なぜ見逃したのか、不思議だと思った。 ずいぶん前に注文した洋服が到…

残り物

小学6年のとき、クラスにいじめがあった。女子は20人余りだったけれど、そのうち15人ほどが大きなグループを形成していて、そのグループ内で、一人ずつターゲットが移動していき、残りの全員がいじめに参加する形だった。無視をするというのが基本で、…

三枚におろす

両脚を揃えてみると、左脚の方がかなり長かった。いつからこんなに脚の長さに差ができてしまったのだろう。歩くと体が安定せずガタピシして、うまく歩けないので、病院に行った。 対応した医師は、かかりつけの歯科医によく似ていた。その医師はいつものよう…

二極化の極み

批判されたら無条件に フェイクだ 陰謀だ 捏造だと言い返し相手にうその嫌疑をかけ 捏造した罪をかぶせる相手はそれを フェイクだ 陰謀だ 捏造だと言い返すしかなくどちらも同等に見えてしまう 巧妙なやり方 二極化の極みに どこでも同じような状況が起きて…

すみっこ暮らし

野草を食することの素晴らしさを語っているテレビ番組を見て、試しに食べてみるかと思い立ち、庭に出た。家の庭は現実のものより広く、畑のようだったけれど、畑のような秩序がなく、あちこちに不規則に何かが植えられている。モグラ叩きの穴みたいだ。その…

集団催眠

私はそれにふさわしくないと思ってしまうのは 私の傲慢さだった勝手に自分を裁いて価値を判断するのは どれほど傲慢なことか 価値基準を植え付けられ それに毒されたのは 私が悪いからではなく社会の集団催眠だからそれをただ返してしまえばいい もう要らな…

その人の前で

恥ずかしいという気持ちや 自分を否定する気持ちよりもっと近くにその人を入れてしまえばいい恥ずかしさも一緒に味わうほどに溶け合い混じり合うほどに 自己受容とは自分はイケてると心から思えることじゃない自分を深く許せることだ

旅人

ネガティブな思いは、旅人のよう。飢えて訪ねてきた旅人を、あんたなんか見たくもない、汚らわしい、消えてしまえ!と、追い払っていた。それでは、あんまり可哀想。旅人は、ただ渇きと飢えを癒したいだけ。この宇宙のすべてのものは、愛を求め合い、与え合…