SITE MÉTÉORIQUE

Dépôt de Météorites

正反対の価値

健康でいなければ 美しくいなければ 豊かでなければそれは義務ではない健康でいたい 美しくありたい 豊かでありたいそれは願いでさえないそう願うのなら健康でなくていい 美しくなくていい 豊かでなくていいそれを受け容れることだそのなかに光を見出すこと…

真空地帯

私にできることはないし 選べない私は誰でもなく 存在もしておらず 何も起こっていないただそうなることはそうなるだけ 宇宙意志が私を通して流れるように明け渡すこと他には何もしなくていい 自分の内側から未来へ向けて真白い道が開けている真正面にまっす…

極端な個性

私は閉じこもっている方が私らしい自分の城の中に安心していられることのほうが断然好きだ外へ出て刺激を得ることは全く好きではない閉じこもるのを悪いことのように言う人はこの人は本当は外に出たいけれどできなくなっているのだ閉じるのは悪いこと開くの…

愛の痛み

不倫に走った有名人など袋叩きにしたがる人達は、自分の配偶者や彼氏彼女が浮気をしたら激高するんだろうと思う。無条件で、浮気するほうが悪い、たぶらかした相手が悪い、だから自分は怒り狂う権利がある。 本当に相手が大切な存在なのだったら、怒るより前…

無為徒食

フーテンの寅さんとか、遊び人の金さんとか、無為徒食の「雪国」の主人公とか、昔はまともな職がなくフラフラしている人間にも市民権があった気がする。むしろ一種のカッコ良さ、肯定的な認識も少なからずあったような気がする。敢えて倫理を外れ、正しくな…

克服してはいけない

心の不具合は克服しなければいけないものなの? 例えば、恐怖症によってもたらされる困難と、それを克服するための努力が呼び込む苦痛とを天秤にかけて、後者のほうが上回るとしたら? 治さなければいけないと努力することが、どれほど苦しいことかを体験し…

クリエイター

決算書などの無味乾燥な砂を噛むような文面。精製を繰り返して微量栄養素がすべて取り除かれてしまったような味わい。規格に合わせた中にさらなる規格があり、そのまた中に規格がある。そういうのにうんざりすると、芳しい香りや圧倒的な手触りを持つ「美し…

世界を好きになる

世間がくだらなくて笑えてくる汚されたくない とか言ってるより愛したらどうなの?この世界全部を抱きしめたらどうなの?嫌なところばかり見ていないで良いところを見た方が得だよ嫌なところにフォーカスしているとそれを引き寄せてしまうよ 良いところだけ…

苦しむことに酔う

私はこんなに大変でこんなに苦労していてそれでも頑張って生きている私って偉いでしょ?凄いでしょ?そうやって苦しむことに酔っている人はもっともっと大変な事象を引き寄せる困難に耐え忍んでいくことで自分の価値が証明できるのだから こんな苦労はしたく…

自尊心がないの?

愛することは無条件に受け止めることで無条件に理解してやること自分に対してもそう 本当は間違っているけど仕方ないから納得してやろう本当はそれじゃ駄目だけど許してやるかそれは愛ではないいかにも懐が深いように見えていてもそれは愛じゃないそんなふう…

正反対の処方

迷ったらやらないんだよ迷うくらいならそれはやらなくていいことやらなければいけないと考えがちな私はそう何でもやらなければ始められないんだと怖かったらなおさら自分を律して頑張らなければと考えがちだからそういうバイアスがかかっている楽な方に流れ…

トレードオフ

父は克己という言葉が大好きで、自分に厳しく、一度決めたことは曲げずに続けることを良しとしていた。良しとする程度ではなく、それに執着し依存していた。自分を律し、怠けようとする心と戦って勝ち、何が何でも始めたことは投げ出さない──そこだけを切り…

悪筆

パリの北駅の近く、友達と二人疲れ果てて小さなレストランに入った。夜遅かったし適当に食事を済ませたかったので、どこでもいいから目についた店に入ることにした。無愛想な店員さんが持ってきたメニューはすべて手書き文字で、いかにもフランス人らしくも…

甲子園

優勝したチームは夢を抱き続けば必ず叶うということを体現できたと言う負けたチームだって優勝したいと強く願っていただろうそれでも夢破れた 夢は必ず叶う必ずしも叶わないどっちでも同じなんだ叶う夢だから夢見るように計画されているあるいは叶わない体験…

無条件降伏

人生の冬を終わりにしたいともがけばもがくほど春は遠くなる未来に想いを馳せれば希望より不安に埋め尽くされるならば未来なんて考えなければいい今この瞬間しか本来存在していない明日は永遠に来ない明日になってみればそれは今日なのだから今日だけがどこ…

逆回転

生まれた時がいちばん叡智を持っていて全てと繋がり全てを知っていたひとつひとつ分離を経験していき否定されることを学び育っていけばいくほど忘れていく見失っていく 社会の中で成長していくことはイコール本来の魂の力を失っていくことだ慣れていくことは…

トマトに砂糖をかける

我が家では、トマトに砂糖をかけて食べるのが定番だった。父と祖母が極端な甘党で、何にでも砂糖をかける傾向があった。いちごに砂糖と練乳はよくあることかもしれないけれど、グレープフルーツにもこんもりと砂糖を山のように乗せていたものだった。 そんな…

メッセージ

掃き出し窓の外は真っ白い光の世界で、眩しさに滲んで見える。窓辺に立っている父の背中が見える。父はなぜだか何も身に着けておらず、裸のままで真っ白い光と向かい合っていた。白いレースのカーテンが窓を縁取って、柔らかく揺れている。 それに対して室内…

アナログという贅沢

紙を切って封筒を作り、書類に手書きで書き込んで印鑑を押して、糊で封をして、切手を貼る。そんな作業が久しぶりで、なんだかとても楽しかった。そんな事務的作業は非効率で前時代的だと嫌われる。会社組織で莫大な事務仕事があるなら、まあそれもわからな…

不倫と契約

人が不倫していることなんて、なんの興味も関心もない。その人の人生でその人の勝手だと思う。世の中はなぜ他人の不倫に大騒ぎするのか分からない。結婚なんて紙切れ一枚で決定するただの社会制度。そこに必ず愛があるわけでも絆があるわけでもない。それが…

身分証明書

最近、携帯電話の契約などで、保険証が本人確認書類として使えなくなったということを知った。なぜ? これまでだって、保険証は顔写真がないから補助書類が必要で、2点以上揃えなければいけなかった。必要書類は色んな選択肢があった方が無いよりいいに決ま…

父との諍いが起こるたびに父がいなくなった後にとんでもなく後悔するのではないかと怖かったいなくなって初めてその存在の大切さがわかるとよく言うし孝行したい時に親はなしともよく言うし私は後悔して打ちのめされて目が覚めるのだろうと思っていた 実際に…

本当の格好悪さ

スタイルを維持したくて余計な脂肪がついたのが気になるダサい格好をしていないかが気になる若い頃の頭脳が衰えてきてないか気になる流行遅れになっていないか気になる気にすることが多いほど悩みが増えるけどこれって全て自己満足だから自分が自分に課した…

緑色のカップ麺

『太陽は動かない The Eclipse』 ネットフリックスにて視聴。近年見た中で一番気に入った日本の映像作品かも。WOWOW制作のドラマはクオリティ高い。 実質的な主役はフクモトと名を変えたサクライかもしれない。エージェントをやめて自分の人生を取り戻すには…

男らしさ女らしさ

男らしさ・女らしさという言葉を使うだけで、ジェンダー意識が古いと言われてしまうのは、どうなんだろう?男らしくない男性がいてもいいし、女らしくない女性がいてもいい。それは個人の領域で、どんな個性を持っていても否定されてはいけないと思うけど、…

わたしの保護者

自分のこころを自分の子どものように扱う小さい頃にそうしてほしかったように接する 叱るのではなく褒めてあげるできて当然だと言うのではなくよくやったと労ってあげる隠れたいときは隠れさせてあげる嫌がることを無理強いしない寂しいときは抱きしめてあげ…

望む

望んだことは叶います叶わないことは想像することすらできないのだからそう言われるけれど 何を望むかということすら私の意思じゃないたくさんの希望の中でなぜそれを望んでしまうのかたくさんの可能性の中でなぜそれなのかなぜそれを望むように生きてきたの…

作り笑顔

お笑い番組を見てお腹が痛くなるほど笑ったあとしばらくしていつも訪れるどうしようもない虚無感お酒を飲んでハイになったあとどんよりと気分が沈み頭が痛くなるあの感じに似ている 嘘でもいいから笑いなさい楽しくなくても口角を上げていなさいそうしたら脳…

共犯関係

ドラマ『ザ・グローリー〜輝かしき復讐〜』 Netflixにて視聴。 描かれている共犯関係に圧倒的に惹かれる。底のない泥沼と、果てのない闇の中で一人生きる——生きることを放棄して生きるという覚悟。差し伸べられた手を掴むことなく、拒みながら、それでも一歩…

脳内シミュレーション

あらゆる展開をシミュレーションする癖どう転んでも大丈夫なように様々な事態を何度もイメージするそれが恐怖の根源だとも知らずに見る前に跳べ跳んでしまったらもう怖くない脳内シミュレーションしている時が一番怖いそれはわかっているのにやめられない や…